ポリウレタンは乾きやすい?生地の特徴やデメリットなどを紹介

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みなさんは、「ポリウレタン」という素材はご存知でしょうか。

服の組成表示を確認されている方であれば一度は見たことがあるんじゃないかと思われますが、さまざまな用途で使用されている上に個性的な素材である割に、意外と認知してない人もいるのではないでしょうか。

しかし、ポリウレタンは非常に便利な素材です。

他方、非常に分かりやすいデメリットもあったりします。

今回は、重要で普段からお世話になっているのに、何だか影が薄い素材であるポリウレタンについて、衣類における正体や特徴をまとめていきたいと思います。

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ポリウレタンとは?どんな生地?

ポリウレタンは、1940年頃のドイツにおいて、天然ゴムの代替品として作られた素材です。

ウレタンゴムとも呼ばれるプラスチック素材で、分子の配合によってさまざまな特徴を出すことができます。

綿やポリエステルのような伸縮性のない生地に少量混ぜ込むことで、ストレッチ性の高い生地に仕上げる利用方法を最もよく目にするのではないかと思いますが、衣類における用途はそれも含め主に下記の4つがあります。

  • 生地に伸縮性をもたせるため
  • 接着樹脂として異なる素材を張り合わせるため
  • 生地にコーティングを施すため
  • 合成皮革や人工皮革のような革製品に似せた商品を作るため

ポリエステルとは違う?

似てますよね。名前が。

似ているし、併せて使用されている生地が非常に多いのでどっちがどっちか分からなくなったり、そもそも違うものなのかもよく分からなかったりする人もいると思います。

私がそうでした。

しかし、実際には名前こそ似ていますが、似て非なるものです。

まず、各名前で共通している「ポリ」(poly-)は、「複数の。多くの。重合された、重合体の」という意味です。

いずれも複数の化学物質を結合してできた合成繊維だということになります。

また、天然ゴムの代替品として作られたポリウレタンに対し、ポリエステルはシルクやウールに似せて作られた素材であり、原料も全く異なります。

ポリウレタンもポリエステルも合成繊維であり名前は似ているが、別物。

このように、全く違う素材となっておりますので、混同されないようご注意ください。

ポリエステルの詳細については、下記の記事で紹介していますのでそちらをご参照ください。

ポリウレタンのメリット

伸縮性がある

何といってもポリウレタンの最大の特徴でありメリットは、伸縮性があることです。

天然ゴムの代替品として作られた素材ですので、元の長さの数倍(約6倍という説も)も伸びるとされており、生地にストレッチ性を与えることができます。

シワになりにくい

伸縮性の副産物的なメリットですが、伸縮性のある生地は柔軟性がありシワになりづらくなっています。

逆に、綿や麻のように伸縮性のない生地は、シワになりやすい特徴(デメリット)を持っています。

混紡しやすい

さまざまな生地と混ぜて(混紡して)使うことができます。

多くの生地に馴染みやすいので、綿やポリエステルのように伸縮性のない生地にも少量混ぜ込むことで、伸縮性の高い生地に仕上げることができます。

軽い

ポリウレタンは、断熱材やスポンジなどにも使われているように、非常に軽い素材となっています。

したがって、スポーツウェアのような動きやすさが求められるシーンで使われますが、着用によるストレスをできるだけ軽減したいルームウェアにおいても有用と考えられます。

引っ張りなどへの強度が高い

ポリウレタンは、縦・横への引っ張りに高い強度を持っており、ちぎれにくくなっています。

そのため、強度が求められるシーンで使われることが多い素材ですが、何においても丈夫さが担保されていることは大きなメリットであると言えます。

乾きやすい

最後に、ポリウレタンはコーティング剤としても使用されているように、一定の防水性があり、生地としては乾きやすい特徴があると言えます。

乾きやすさは意外に大事なメリットです。

まず、夏などに汗をかいてもその乾きやすさで不快さを減らすことが期待できます。

また、洗濯後の干す時間が短く済みますので、普段から便利さを感じることができると思います。

しかしそれだけでなく、旅先に持っていけば洗濯後も早く乾きやすいので着回しが可能になりますので、荷物を減らすこともできます。

ポリウレタンのデメリット

劣化が早く寿命が短い

ポリウレタンの最大のデメリットと言えるでしょう。衣類においては経時劣化が起こり、2~3年程度で寿命を迎えるとされています。

空気中の水分、熱、紫外線などのさまざまなものから影響を受けて劣化しますので、着用していなくても劣化は進行します。

すなわち、劣化は購入時からではなく製造時から進行していることに留意しておく必要があると言えるでしょう。

少量の混紡でポリウレタンを使用している程度であれば、劣化による目立った影響は受けづらいと思われますが、それ以外で寿命を迎えたポリウレタンの生地は、

  • ヨレヨレになる
  • ボロボロと剥がれる
  • ひび割れる
  • ベタベタになる

などの症状が出たりしますので、ご注意ください。

水に弱い

一定の防水性があり乾きやすい、というメリットを見ると水に強い印象を持ちますが、長時間水に濡れたままになっていると加水分解が始まり劣化していきます。

空気中の水分でも劣化するほどなので、保管時は除湿剤を使用することで劣化を遅らせるなどのケアをすると良いでしょう。

ただし、こちらも少量の混紡でポリウレタンを使用しているだけであれば、そこまで大きな影響は受けないと思われます。

熱や紫外線に弱い

熱や紫外線によってもポリウレタン生地は劣化していきます。

したがって、乾燥機の使用や、直射日光での乾燥は極力避けた方が良いでしょう。

取扱いの注意点

洗濯ネットに入れて優しく洗う

ポリウレタンは非常に繊細な素材ですので、混紡であれば洗濯機で洗えるアイテムが多いとは思いますが、それでも洗濯ネットに入れて手洗いコースなどの設定で洗うのが無難と思われます。

自身で判断するのではなく、必ず洗濯表示を確認するようにしましょう。

水に付け置きしない

また、水には弱くなっていますので、汚れが酷い場合であっても水に付け置きするのは控えましょう。

漂白剤は使わない

ポリウレタンは塩素に弱い素材ですので、漂白剤の使用は避けましょう。

生地を傷めないよう、おしゃれ着洗い用の中性洗剤を使用すると良いと思います。

高温の乾燥機やアイロンにはかけない

ポリウレタンは熱にも弱くなっていますので、多くの場合、乾燥機の使用も避けることをオススメします。

素材自体は乾きやすくなっていますので、自然乾燥で乾かしてください。

まとめ

今回は、知っているようでよく知らない素材「ポリウレタン」についてまとめました。

複数の用途がある素材ですが、綿やポリエステルなどと混紡で使用されている伸縮性のある生地には、多くの方がお世話になっているのではないでしょうか。

リラックス性の高い服をお求めの際には、ぜひ組成表示を確認してポリウレタンが含まれているか見てみていただけると、生地感が想像できて良いのではないかと思います。

他方、デメリットの多い素材でもありますので、その点にも留意しながら上手なお付合いをお願いします。

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