【ナイロン】夏には暑い?生地の特徴やポリエステルとの違い等を解説

シーズン・生地
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皆さんは、「ナイロン」という素材はご存知でしょうか?

さまざまな服に使用されている素材であり、多くの方が服の組成表示で見たことがあると思います。

しかし、ナイロンがどのような素材であるか、ポリエステルとどのように違うのかなど、具体的に知っている方は意外に少ないかもしれません。

今回は、多くの服で使用されている便利な素材、ナイロンについて解説していきます。

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ナイロンとは?

ナイロンとは、合成繊維に分類される化学繊維で、シルクと似た成分の生地です。

その生産量の多さから、ポリエステルアクリルと並んで3大合成繊維と言われています。

石油を原料としたポリアミドと呼ばれる合成樹脂から作られているため、ポリアミドと呼ばれることもあります。

女性用ストッキングなどの生地に使われたことが始まりですが、その生地の丈夫さなどから、現在では多くの衣料品に使われています。

ナイロンのメリット

摩擦に強く耐久力がある

ナイロンは摩擦に強い生地で、その強度は綿(コットン)の約10倍とも言われています。

同じく摩擦に強いとされているポリエステルよりも更に強いとされ、長く使用することができます。

そのため外気に触れることの多いアウターや、バッグなどに使用されることが多いですが、どんな用途でも生地が丈夫なのはありがたいですよね。

丈夫な生地なので、洗濯機で洗っても生地は劣化しづらくなっています。

イージーケア性が高い生地というのは、ルームウェアなどで使用するのにおいても、嬉しいポイントだと思います。

軽い

ナイロンは、天然繊維の生地と比べて非常に軽い生地です。

摩擦に強いことと並んでナイロンの代表的な特徴とも言えます。

耐久力と軽さを両立していることから、さまざまな衣料品で重宝されています。

シワになりにくく型崩れしにくい

ナイロンは弾力性のある生地のため、圧をかけると元に戻ろうとする性質があります。

したがって、洗濯や収納を繰り返してもシワになりにくく、型崩れもしにくい生地になっています。

速乾性がある

合成繊維の特徴とも言えますが、ナイロンは吸湿性が低い生地のため、速乾性があります。

洗濯の後や、雨などで濡れた後も非常に乾きやすいのは助かりますよね。

ナイロンのデメリット

熱に弱く乾燥機が使えない

ナイロンの代表的なデメリットとして、熱に弱いというものがあります。

熱によって変形してしまったりすることがありますので、乾燥機の使用は控え、アイロンを使用する際にも低温設定にするなど注意しましょう。

洗濯機の使用には十分耐えられるだけに、イージーケアの面では片手落ちになってしまう感もありますが、速乾性のある生地なので乾燥機が使用できなくても、それほど不便ではないと思います。

静電気が発生しやすい

ナイロンは強いプラスの帯電繊維であるため、アクリルやポリエステル、アセテートのようなマイナスの帯電生地との間で静電気が起きやすくなっています。

吸湿性が低い

速乾性という点ではメリットになりますが、水分を吸わないため、肌に触れるインナーとして使うと蒸れてしまいます。

したがって、汗をかきやすい暑い日は蒸れて余計に暑く感じるため、夏には不向きな生地と言えます。

紫外線に弱く色褪せや変色が起こる

ナイロンは紫外線に弱いため、長く紫外線に当たると色が褪せたり、黄ばんだりしてしまうことがあります。

その点でも夏には不向きな生地と言えるかもしれません。

洗濯後に干す際には、風通しの良く直射日光の当たらない場所を選ぶと良いでしょう。

ナイロンとポリエステルの違いは?

ナイロンとポリエステルは、メリットやデメリットなどの特徴に似た点が多い生地ですが、異なる点もあります。

ここでは、ナイロンとポリエステルで異なる点を紹介します。

生地感

ポリエステルが綿(コットン)に似せて作られた生地であるのに対し、ナイロンは絹(シルク)に似た光沢のある生地です。

耐光性・耐熱性

熱や紫外線に弱いのがナイロンのデメリットと紹介しましたが、ポリエステルは熱にも紫外線にも強い生地になっています。

伸縮性

生地としての伸縮性は素材の編み方で変わってきますが、繊維そのものの伸びはポリエステルよりナイロンの方が優れています。

汚れの落ちやすさ

ポリエステルのデメリットに汚れが落ちにくいという点がありますが、ナイロンにはその点のデメリットはありません。

価格

ナイロンよりもポリエステルの方が流通量が多くなっています。

そのため、価格はナイロンよりもポリエステルの方が安い傾向にあります。

取扱いの注意点

洗濯方法は?乾燥機OK?

ナイロンは非常に耐久力のある生地ですので、洗濯機で洗うことが可能です。

しかし、他の素材が混ざった生地だったり、生地の作り方などから取扱いに注意が必要なこともありますので、洗濯表示は確認するようにしましょう。

なお、先にお伝えしたとおり、ナイロンは熱に弱い素材ですので、乾燥機の使用は控えた方が良いでしょう。

アイロンがけOK?

アイロンがけの際にも注意しましょう。

繰り返しとなりますが、ナイロンは熱に弱い素材ですので、アイロンをかけるとしても低温設定にすることをオススメします。

天日干しOK?

ナイロンは紫外線に弱く、日光によって変色してしまうことがありますので、風通しの良い日陰で干すようにしましょう。

ナイロンは速乾性がある生地ですので、日陰でも乾くのにそれほど時間はかからないと思われます。

まとめ

今回は、ナイロンについて紹介していきました。どのような生地がお分かりいただけたでしょうか。

聞いたことや見たことはあっても、具体的にはどのような生地かご存知でなかった方もいらっしゃったことと思います。

生地の特徴を把握した上で意識的に着用すると、よりナイロンの効果を享受できると思います。

ポリエステルに比べて価格が高くなりがちなナイロンですが、非常に丈夫で長く使える頼もしい生地です。

今回ご紹介したナイロン生地の特徴を参考にして、ぜひご自身のニーズに合ったアイテムを見つけてみてください。

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