みなさんは、「モダール」という生地をご存知でしょうか。
(コットン)や、麻(リネン)、レーヨン、ポリエステル等のように、服に使われる代表的な生地と比べると、なかなか耳にする機会はないように思われます。
しかし、知る人ぞ知る生地「モダール」は極めて優秀な素材であり、多くの方のお気に召すこと請け合いです!
本記事では、「モダール」のメリットなどの詳細を解説するとともに、実際に着てみた感想や、洗濯時の取扱い、モダール生地のルームウェアなどの服を紹介します。
モダールとは?
モダールはレーヨンの一種
モダールとは、衣類の代表的な生地の一つであるレーヨンの一種です。
レーヨンは、高価なシルク(絹)を人工的に作ろうと、シルクに似せて作った化学繊維で、木材パルプの繊維質を原材料としています。
植物性の繊維ですので、敏感肌の人にもオススメで、動物性繊維のシルクでアレルギーが出てしまう方でも着られる場合があります。
その中でもモダールは、橅(ブナ)の木の繊維質のみを使用している素材です。そこがレーヨンとの違いになりますが、広義ではモダールもレーヨンということになります。
(モダールは、オーストリアのレンチング社が作っている素材で、商標登録されています。)
木材が原料ですので環境に優しく、有害な廃棄物を出さずに製造されるという点でも注目されています。
なお、レンチング社は、モダールの他に、ユーカリの木の繊維質を使用した「テンセル」という素材も製造しています。
モダールはテンセルよりもソフトな肌触りであると言われていますが、現在レンチング社は、この二つをテンセルブランドとして一本化しています。
モダールの特徴~メリット・デメリット~
モダールは、レーヨンの一種ですので特徴も似ていますが、やはり違う点もあります。
その点も含め、メリット・デメリットに分けてモダールの特徴をお伝えしたいと思います!!
メリット
- ① 吸放湿性や保湿性に優れており、夏は涼しく、冬は暖かく着られる。
- ② 絹のような光沢感がある。
- ③ 素肌感覚のとろけるような肌触りで、柔らかく滑らかな着心地である。
- ④ 発色性に優れている。
- ⑤ 水洗いが可能である。
①~④はレーヨンと同じ特徴です。
特に②③は、着用したことがある方であれば、皆さんお分かりになる代表的な特徴で、他の生地では味わえない魅力といえるでしょう。
⑤は、レーヨンと異なり、モダールならではの特徴です。
レーヨンは、水に濡れると強度が弱くなり、水洗いできないものが多い点がデメリットでした。
一方で、モダールはその点を改善した生地であり、水洗いが可能となっています。
レーヨンの着用時のメリットを維持しながら、着用後のケアの手間を軽減したのが、モダールということになりますね。
デメリット
- ①シワになりやすい。
- ②薄手の生地だと型崩れしいやすい。
レーヨンのデメリットは、着用後のケアにあると言えます。
改善されてはいますが、モダールも①②のような状態にはなりやすいので、洗濯の際には少し注意が必要です。
どのくらい気になるのか、どのように洗濯すれば良いのかについては、実際に着用した感想も含めて、次項でご説明します。
実際にモダールの服を着てみた!
ルームウェアとして着用した感想
私は、簡単な外出が可能なルームウェア(ワンマイルウェア)として、モダール100%の服を着ています。
同じような役割の服は何点かありますが、モダールの服が一番のお気に入りです。
結構な頻度で着ているので少し汚れが目立ってお恥ずかしいのですが(苦笑)
下の写真は、実際に着ている 「Unrelaxing」(アンリラクシング)というメーカーのオーバーシルエットTシャツです。
私は、ZOZOTOWNで購入したのですが、現在は品切れになってしまっているみたいですね。2,000円もせずに安く購入できたと記憶しています。
良い面での特徴としては、前項の【メリット】でご説明したとおりだと感じています(白地の服なので④の発色性に関しては確認できていませんが・・・)。
主に夏に着用しているのですが、吸湿性や放湿性とも申し分なく、蒸れずにサッパリと快適に着ることができています。
また、個人的には肌触りが一番気に入っています。
素肌感覚のとろけるような肌触りという表現は全く誇張ではありません。頬ずりしたくなるような気持ちよさです!
柔らかく滑らかで、非常に軽い素材なので、着用に伴うストレスを感じません。
圧着感がなく、伸縮性もありますので、楽に過ごしたい家では最適な服の一つだと思います!!
水洗いができることも特徴の一つで、洗濯表示は手洗い可になっています。
私は洗濯表示を無視して、ネットにも入れず洗濯機で洗っていますが、今のところ特に問題は感じていません。
シワになりやすいのがモダールのデメリットなので、やはりそこは避けられません。
しかし、下の写真は洗濯機で洗い、乾燥機で乾かした直後の写真ですが、ラフに着られるTシャツであれば、そこまでは気にならないように思われます。
とはいえ、服によっては同じように扱ってはいけないこともありますし、基本的には洗濯表示にしたがった方が良いことは間違いありません。
次に、洗濯時の取扱いについて説明しますので、参考にされてください。
洗濯時の取扱い
同じ生地であっても、服によってその造りは異なります。
モダールは、従来のレーヨンよりは水に強い点が特徴ですが、繊細な生地であることに違いはありませんので、洗濯表示はチェックしましょう!
特に、水洗い可が特徴といいながら、ドライクリーニングでしか洗えないと表示されているケースもあるようですので注意が必要です。
少なくとも、下図の「洗濯」の表示は確認しておきましょう。
また、型崩れしやすい生地ですので、ネットに入れて洗濯することをオススメします。
先ほど、私はネットに入れずに洗濯していると申し上げましたが、形がオーバーシルエット、且つドロップショルダーの服だったために、あまり型崩れを気にしていなかったことが背景にあります。
自ら形を崩しにいく必要はありませんので、ぜひ私のことは見習わず、ネットに入れて洗濯されてください。
また、塩素系の漂白剤は使用しないでください。塩素系は強いアルカリ性ですので、モダール生地は傷んでしまいます。
塩素系の漂白剤を使うシーンは限られますので、さほど心配はないと思いますが、うっかりミスにだけ気を付けましょう!
これがモダールの服!
最後に、「そもそもモダール生地の服ってどこに売ってるの?」というお声もあると思いますので、モダール100%素材の服を何点か紹介します!!
ボトムスもさまざまありますが、私はモダールの服にスウェットデニムをよく合わせて着用しています。
よろしければ、そちらも参考にしてみてください。
【参考】スウェットデニムとは?特徴や着用した感想・オススメのアイテムを紹介!!
VネックTシャツ
8,580円(税込)
ブルース・リー プリントTシャツ
2,680円(税込)
ストレッチパンツ
1,500円(税込)
まとめ
今回の記事を通じて、モダールがどのような生地かお分かりいただけたでしょうか。
取扱いに少々注意が必要ですが、レーヨンの弱点を改善したモダールであれば、着用後のケアもこれまでよりは手間なく扱えると思います。
着心地の面でも、機能面でも非常に優れた素材ですので、外出着としても部屋着としても活躍してくれることは間違いありません。
一度触っていただければ分かる、柔らかく気持ちの良い肌触りですので、皆さんにもどこかでお試しいただければと思います!!